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seiseki squareSSRブログ

2019/02/19

一品料理


 
 
 
 和食では、昆布出汁・鰹出汁はもとより、酒・砂糖・塩・醤油などの使い方次第で、同じ素材を使った料理でも全く異なる味になる。特に砂糖・みりんの使い方には注意しないと、その日の夕餉でタッグを組む酒の真価を引き出せないままに終わってしまいかねない。

 かつて魯山人が酒の席で供するすき焼きは砂糖は使わず、言ってみれば、松坂牛を牛脂でソテーし、皿にとって少量の醤油と大根おろしで食べさせている。飲み物が麦酒だろうが酒だろうが、酒を楽しむにはこの味付けでないと納得できなかったのだろう。

                   

 ここ二週間ほど、ある店の品書きに突然出現した『ひじきの煮付け』にはまっている。酒とともに味わうようにと、砂糖とみりんは舌に感じるほどには入っていない。あるいは使っていないかもしれない。醤油で濃いめの味付けがしてあって、あさりと油揚げ入り。彩りの人参がないのは、常連に人参嫌いがいるからだとか。若い客は注文しないらしく、もっぱら小さい頃にひじきの煮付けを嫌という程食べさせられた世代が、今は家庭で作らなくなったのを嘆きつつ食べている。店主には多少の照れがあって、こんなことを言う。
「普通の店では、お通しで出すものを一品料理として品書きに載せているところが珍しいでしょww」
 まぁ、そりゃそうだが、おざなりに作ってないからいいんじゃないのと本音で感想を言っておいた。甘く味付けられたひじきなど、今更この年になってまで食べたくない。

 昨夜も通い、これで都合三度食べたわけだが、今度は、醤油を使わずに溶いた卵かけご飯をもらって、そこにそのひじきをかけて食べようと目論んでいる。(中央商店会 たん焼きかもん)


 

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