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匿名作家のせいせきブログ

匿名作家によるせいせき物語

2018/04/30

エッグ・カップ


 
 
 小澤書店版『小沼丹作品集 全五巻(1980)』を書棚から久し振りに持ち出してきた。

 小沼丹の作家としてのデビューは三十代半ばで、昔のこととしても早い方ではない。英文学を大学で教えていたこともあり、今風には兼業作家と言うのだろう。本人がどちらを本業と思っていたかは、生憎、文献には見あたらない。
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2018/04/29

ローズ・イワナガのこと


 
 
 ローズ・イワナガ(Rose Iwanaga)については出自が知れない。確かなのは、マレーシア国籍であるということくらいである。生まれは、恐らく戦前の1940年代初頭。レコーディングのためにシンガポールに渡り、フィリップスから何枚かのシングル盤とアルバムをリリースしている。シンガポール・フィリップス社史上初の英語による録音であったという。
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2018/04/28

夏にガレットとシードルがあれば...


 
 
 このコラムを掲載するホームページを主催する桜ヶ丘商店会連合会は、正確には地区商連である。
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2018/04/27

クラブハウスサンド


 
 
 空いた時間に時々書くがよい、と商店会連合会の事務局に言われて始まったこのコラムですが、著者には他に仕事もあっての『成り行き連載』。というわけで、時期的にいろいろ雑用が重なってくると初稿を『書いては出して』、後から手直しというのも日常茶飯で結構忙しい。
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2018/04/26

なんでも一番が好き


 
 
「多摩市に何か一番のものってありますか」と不案内な人に突然聞かれたとき、市長さんや観光課の職員さんでも即答できないかも知れません。しかし、このコラムは皆さん読んで下さっていると聞いているので、以後、精々吹聴して頂きましょう。
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2018/04/25

その、ある晴れた日の昼下がりのことだ


 
 
 さて、沈んだような冬の陽射しの印象が漸く薄らぎはじめた四月初旬 ----- その、ある晴れた日の昼下がりのことだ。


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2018/04/24

花を抱えた沢山の娘達がいて...


 
 
 グリンデルヴァルトに程近い、ベルナーオーバーラント鉄道のとある駅前広場に、花を抱えた沢山の娘達がいて...。

 尋ねてみれば、毎年、五月最初の水曜日は『アルプスの花祭り』の日なのだと言う。フランソワーズと名乗った、金髪を三つ編みにした小学四年生ほどのその娘は、おじいさんが作ったという花束を列車から降りてくる観光客に配るのだと、頬を紅潮させて話したのだった。
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2018/04/23

眠くて倒れてしまいそうな夜


 
 
 眠くて倒れてしまいそうな夜。
 でも、まだ寝ない。ジャッキー・テラソンのアルバムを聴き終わるまで...。


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2018/04/22

髪飾りには向かない香り


 
 
「これで髪飾りを作ると蓮華より見栄えがいいんだけど...」と言いながら、イチ子さんが庭で白い花を一本手折った。
「匂いを嗅いでみて。ううん、花じゃなくて、折ったところ...。ニンニクみたいでしょ? 髪飾りには向かない香りよね」
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2018/04/21

魔女が空を飛ぶのに使う『アレ』


 
 
 西洋のホウキと言ってすぐにイメージが浮かばないのなら、魔女が空を飛ぶのに使う『アレ』と説明し直しましょうか ----- その『アレ』を作るのに使う『エニシダ』の花が旧寺方村でもチラホラ咲き始めました。マメ科の植物だと教えてもらうと、なるほどと思う花の形状。
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2018/04/18

今が咲き頃の花というと


 
 
 今が咲き頃の花というとハナミズキと海棠。
 前者は北米から、後者は中国から渡来。それぞれにそれらしい雰囲気がありますね。どちらが好きかは好みにもよりますが、今、『せいせき』のUロード(通り名はいまだ売れていませんが、いわゆる聖蹟桜ヶ丘駅のぐるりの道)は、サクラからハナミズキに主役が交代したところ。
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2018/04/17

喧噪も容易には届かない


 
 
 昼下がり、山門の階段を上ってくる水口イチ子。

 ここまでは、街路の喧噪も容易には届かない。


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2018/04/15

そして朝の


 
 
 そろそろ起きる時間も近い。

 時々こんな頃合いで、イチ子が、ぼくの好きな『スウィス日記』の一節を、まるで聖書を読むかのように抑えた声で読み上げてくれる。今朝は『シュタールエック』の部分だろうか。
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2018/04/14

細くて長い物


 
 
 昔なじみの鮨屋が電話をよこしてきて、どうやら今年最後になりそうな『のれそれ』が入ったのでお知らせしましたという。
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2018/04/12

追い追い話していこう


 
 
 『日本百名山』の著者・深田久弥は、壮年以降、自宅の最寄り駅は明大前。甲州・信州方面への山行には高尾駅まで京王線に乗った。
 昭和46年3月31日、彼は、終焉の地となった甲州茅ヶ岳へも、いつものように京王線で出かけた。
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2018/04/11

このところ、どうよ!?


 
 
 今、ぼくが徹底的にはまっているのがコレ! ----- 『大人の紅茶 トリプル・ゼロ』。カロリー、糖質、カフェイン、すべてゼロというから、年寄り大国・多摩市のためにあるような商品だ。これは現在、商品開発で雌雄を争うコンビニ大手2社の片方ファミリーマートだけの商品。
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2018/04/10

エクタクローム64


 
 
 水口イチ子と伊豆七島にはよく出かけた。

 どこで撮った写真かは記録がないのでわからない。この時は、エクタクローム64を使っていた記憶がある。
 ストロボをシンクロしたつもりなのだが、下手くそで、「そんなに光を当てたら正面に太陽があるみたいでしょ!?」なんてイチ子に言われたのを覚えている。1977年頃のことだ。
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2018/04/09

ヤドカリ


 
 
 Hermit Crab ----- きみの手の中のヤドカリ。ぼくがそれになれたらと願っているのを知ってか知らずか、きみはやがて、それを海へ帰そうとしているかの様子。


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2018/04/08

マージービートが聞こえる


 
 
古い歌だ。

「好きだったの?」とぼく。
「うん。大学生の頃にね。リヴァプール・サウンドを日本語で再現するっていうのは、こういうことなのよ、きっと...」とイチ子。

 夕飯の後片付けが済んでからも、キッチンのきみのオーディオからは、日付が変わる頃まで、そのマージービートは聞こえていた。
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2018/04/07

遅い猫の足取りで...


 
 
 暖かくなってきたので、昔買った薄手のセシルマクビーを引っ張り出す。

 この仔たちのお陰でサンドバーグの詩の一節を思い出した。

 『霧が来る、遅い猫の足取りで...』


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2018/04/06

良いものを生み出せるかどうかは、それよりずっとあとの問題


 
 
 以前、放送協会の番組『食彩浪漫』で村上龍(1976年上半期・第75回芥川賞『限りなく透明に近いブルー』)が、アナウンサーにベストセラーを量産する才能について問われ、「才能とは『良いものを生み出す能力』ではなく、あるひとつのことに一日八時間なり打ち込んで、さらにそれを二十日間続けても「もう飽きた」などと言わずにいられる能力だと思うんですよ。
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2018/04/05

きみは、朝早く出かけていった


 
 
 日記を詳細に書くか、それともあっさりと短く書くか...。

                 

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2018/04/04

例えば、このポテトサラダ...


 
 
 池波正太郎が自著に『食べたものを書き記しておくだけで、その日の出来事を思い出すことができる』と書いている。凡人としては度々とはいかないまでも、たまになら、ある記憶と結びつく食事の思い出もないわけじゃない。
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2018/04/03

鳥から生まれ、鳥に還る


 
 
 鳥から生まれ、鳥に還る ----- 昔、鳥を神と崇めた人達がいたと聞く。
 彼等にとって、死がひとつの憧れだったことを裏付ける痕跡があるというのだ。


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2018/04/02

黄水仙の花言葉


 
 
 というわけで、昼と夜が同じ長さだと世間で取りざたされていたその日も過ぎ、いつ植えたものかも忘れてしまった庭の黄水仙の株から、今年最初の一輪が咲きました。茎がまだしっかりしないうちに大きな蕾をつけたせいで、その重さから、大地に横たわったままに花咲く運命を選択したようです。
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2018/04/01

琉球硝子のコップ


 
 
 静かな午後だ。

 厚手で素朴な琉球硝子のコップにモヒートを注ぐ。
 前世はコカ・コーラを湛えた壜か、薄い緑の肌に南国の風土が宿る。

 今しがた、雲雀の声が聞こえたような気がしたのだが...。
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