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匿名作家のせいせきブログ

匿名作家によるせいせき物語

2018/07/15

なにもかも


 
 
八月 ティーン・エイジの休暇中の記憶
瞼に古い音楽堂の風景が映る

思い出の欠片は
今も 日比谷の夏の公園の
木立の陰に見つかるかも知れない

『昨日読んだ 古い本も 青いカビの生えた本』
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2018/07/13

正午に湯島聖堂で


 
 
 いつもどおりの潮騒が聞こえて、海に永遠の夏が覆い被さっているような午后のことだ。

「お互い、覚えていたら、来週の今日、東京でまた会いませんか」
 防波堤の焼けたコンクリートの陰で、知り合って間もないきみが言う。
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2018/07/09

第1回 荒木町カレーフェスティバル


 
 
 せいせきも含め、世の中の大半というか、ほとんどの商店会の企画が、日々、マンネリ化し続けている。共通原因は、それらの役員が高齢化していることに他ならない。役員の平均年齢が還暦を遙かに過ぎているようでは、お客様の購買主力年齢層のピークとかけ離れてしまっていて、両者が興味を共有できる『地域に合った企画』は欠乏を来す。
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2018/07/06

午睡の夢 ----- カリブの風


 
 
 午睡の夢。
 大汗をかいて目覚める。
 傍らの時計を見れば、費やした時間は小一時間ほど。短いながら、不思議な次元を生きたようだ。

 夢の中できみに会った。
 ただ、きみの肌の色はぼくと違って、スペインとインディオのハーフ・ブラッドらしいカフェ・オ・レ色。
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2018/07/04

写真はがき


 
 
 赤く焼けた肌がパラソルの色と良くマッチした観光客向けの写真はがきをきみが送ってくれたのは、タイのカオラックのビーチからだったろうか、それともジャマイカのネグリルの海辺の街からだったろうか。
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2018/07/01

すももの花の咲く頃


 
 
 春もまだ浅い頃、イチ子さんと旧甲州街道最大の難所、笹子峠を歩いて越えた時のことだ。
 眼下に広がる三角州の痕を左右に見ながら、国中へと下る道すがら、イチ子さんが、
「あっ、山桜かしら?」と言って指差したのが、ちょうど色も大きさもよく似た、野生のすももの花盛りだった。
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